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洋裁と鉄道と・・・。夫婦で綴る、趣味の雑感。 


by zakkan-daily

“感劇”団体列車  〜サロンカーなにわの旅〜

敦賀駅に到着した、「サロンカーなにわ」

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団体臨時列車「サロンカーなにわ」の旅。
Fさんをご縁とする仲間の方よりお誘いを受け、喜んで参加させてもらった。

京都~敦賀を米原経由で往復する行程。
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始発の姫新線で出発。Kishin-Lineを提げて。
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姫路でいつもの皆さんと合流して京都へ。
京都駅前の集合場所。約200名が号車別に並ぶ。

「ここにいるのぜ~んぶ、鉄ちゃんやで。壮観やな」 

とFさん。

そりゃ京都~敦賀往復を乗るために集まるのはテツしかいない。

乗客約200名のうち、私たちの団体は約40名で、グループの纏め役、Uさんとは初めてのご対面。
参加者の名前を確認する、張りのいい声がすると思ったら想像通り、Uさんだった。

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誰もが高ぶる気持ちの中、列車が入線。6分間しかないので急いで乗り込む。

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9:18定刻に列車は滑り出した。

早速車内では、自己紹介。トワイライトの会の本拠地?4号車へ招待を受け、我々4名+滋賀大学鉄研4名は移動。

鉄研の彼らと話すと、昔の自分と同じようなことをしている。

私たち4名は近隣の仲間うちで参加したが、約40名の大半は、SNS上での交流でご縁が出来た仲で、ほとんどが初対面同士だという。


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途中駅で長時間停車。やっぱり、鉄道は「乗るもの」であり、「撮られる」ほうが心地よい。

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さて、この「サロンカーなにわ」
1983年に国鉄高砂工場で、既存の14系座席客車を改造して誕生した。
ガラス張りレトロ調の展望車と、絨毯敷きの車内、回転できるリクライニングシートが特徴。
下の弁当の画像のように座席の向きを変えてグループで使用できる。
豪華な設備で新しい団体旅行を提供し、当時は「ジョイフルトレイン」として大きな話題となった。

翌年には高砂線も工場も廃止され、「サロンカーなにわ」はこれらの歴史を後世に伝える存在だと思う。
高砂工場は、山陽電鉄の荒井付近にあった。

JR各社の「客車ジョイフルトレイン」が引退する中で、JR西日本の同車は現役。
近年めったに運転されることはないが、「なにわ」は西日本管内の「お召列車」にも使用される特別車としての位置づけ。稼働率は低くても、元が古いのでいつまで活躍できるか分からず、貴重な存在。
何よりも天皇陛下がご乗車された由緒ある車。展望車から天皇・皇后両陛下が手を振られる映像をご覧になった方もあるのでは?

子供の頃、登場間もない「なにわ」が地元姫新線に初入線し、授業そっちのけで感激した日から30年。

今日、ようやく乗車が叶った。



米原から北陸本線に入ると、さらに撮影者は増える。晴天・田んぼの水鏡、良いロケーションだ。
乗客も沿線も楽しませるかのように速度を控えて走る。同区間を走る、特急「しらさぎ」の半分くらいのスピード。

米原駅で積み込まれた井筒屋の特製弁当。 旅の醍醐味はこういうところ。
この弁当、コンビニでは味わえない「駅弁の美味しさ」があり、あらためて駅弁の魅力を感じることが出来た。
冷めたくても美味しいのは駅弁。

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12:10 敦賀に到着。牽引する機関車は、「トワイライトエクスプレス」色のEF81。
「なにわ」と色調が似ており専用機に等しい。

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乗客に囲まれるEF81。そりゃ利用者は全員テツですから(^^;

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EF81に人が群がる時代になったんやな~
20年くらい前は目もくれなかったのに・・。
反対側のホームからしみじみと思った。



敦賀到着後、蒲鉾工場や海鮮マーケットに行く団体もある。
私たちは、ソースカツ丼「ヨーロッパ軒」へ。

「まだ食べられる人は一緒にドウゾ~」

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腹がくちて、復路は14:57発。同じ線路を京都へ向かう。
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往路と変わらず沿線は大賑わいだが、再び4号車からの招聘を受ける。


「美味しい日本酒の楽しみ方」 
日本酒ソムリエ・古田さんによる講座と試飲会。
丹後の酒のPRでもある。

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新潟のビシッと辛口に比べて、ワインのように香りが高い。こりゃあ酔っ払うゾ。


そして、ジャンケン大会。
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寝台特急「北斗星」や「グランクラス」アメニティグッズなど。
ほとんど初対面同士、同じ趣味の仲間が団結した。今日は、関西はもとより北海道、四国など各地から集まっている。
年齢を問わず、趣味の力はすごい。

あっという間に京都に到着。
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もっと乗っていたいが・・。


回送列車を見送る。機関士さんが子供に手を振る姿が微笑ましかった。
「メモリアルトレインびわこ」のマークを掲げ、夕陽に向かう。
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特別な列車を走らせること、鉄道員の仕事への誇りと喜びが伝わってくる一幕。


皆さんと十分挨拶もできないまま、慌ただしく解散。
17:30の新快速で大阪へ移動し、「はまかぜ5号」でゆったり座って帰る。
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トワイライトな時間を眺めながら、流れ解散になったことを少し残念に思う。
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SNS上では、今日の成果やお礼が飛び交っているが、画面だけでなく、やっぱり生身の交流がよい。


すると、先に新幹線で姫路へ帰ったはずのFさんから連絡が入る。

「反省会しよ」


Fさんも同じ想いだったのか。
何をどこまで反省するのか^^;
やっぱり旅の締めくくりはこうでなくては!
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頂いた資料を見ながら、サービス精神に溢れる皆さんを思う。



最後に、列車名の「メモリアルトレインびわこ号」とは、今回の200名分の団体列車を企画された方々が、亡き友人の命日を偲んだものだという。車内放送で紹介があった。
その方は彦根市の方で、昨年急逝されたという。

列車は自宅付近に差し掛かると減速。しばらくすると「ピョー」長い汽笛が鳴り響き、乗客全員で黙祷を捧げた。

私たちは、故人を存じ上げないが、「鉄道が好きな人達」が集まって、想いを馳せることで、故人はもとより、多くの友人や家族の方に、きっと喜んで頂けたのではないかと思う。

友への想いを綴る旅にご招待頂いたことに、厚くお礼申し上げます。


線路が続くように、ご縁がどこまでも続いていくことを感じた、まるで舞台劇を見るような団体列車の旅でした。


今回は、長~いレポートにお付き合いありがとうございましたm(_ _)m

by Zakkan-daily | 2015-05-24 23:04 |